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遺伝的素因を背景とした原発性脂質異常症で、最も頻度が多いのは高LDL-C 血症をきたす家族性高コレステロール血症であるが、その他にも原発性脂質異常症として、高LDL-C血症をきたす家族性複合型高脂血症、高TG血症をきたす原発性高カイロミクロン血症、家族性Ⅲ型高脂血症、高HDL-C血症をきたすCETP欠損症、さらに遺伝性の低LDL-C血症として、タンジール病、LCAT欠損症、アポA-I欠損症、遺伝性の低LDL-C/低TG 血症をきたす無βリポタンパク血症、家族性低βリポタンパ ク血症、他に植物ステロールが蓄積するシトステロール血症、コレスタノールが蓄積する脳腱黄色腫症などがあり、若手の研究者の症例報告論文作成には取り組みやすい題材である。脂質異常症診療ガイド2023 年版で大幅に解説を追記したものの、スペースの制限もあり、どこまでが教科書的で、どこからは教科書に書いていない=症例報告に値するのか、までは十分に記載できていない。
そこで、当科脂質外来に通院中の、家族性高コレステロール血症ホモ接合体、原発性高カイロミクロン血症、家族性Ⅲ型高脂血症、無βリポタンパク血症、家族性低βリポタンパク血症、タンジール病、 LCAT 欠損症、シトステロール血症、脳腱黄色腫症の自験例について、難病情報センターの記載と照らし合わせながら、逆の順番でご紹介し、症例報告論文を作成する際のポイントを解説する。
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